日々起案

田舎で働く弁護士が、考えたことや気になったことを書いています。

司法試験

司法試験の勉強:行政法

行政法はとにかく法律解釈なのですが、判例によって確立されている規範は、そのまま表現しなければなりません。特に、処分性や原告適格の判例は、一字一句そのまま暗記し、書き出すことが必須です。その他、重要論点については、キーワードを問題に合わせて…

刑法事例演習教材02「D子は見ていた」

受験生時代に作成した、刑法事例演習教材(初版)設問02の回答例。 第1 Aの財布を持ち去った行為について 1 窃盗罪の成否 (1) 甲は、Aの財布を無断で持ち去っているから、Aに対する窃盗罪(刑法(以下法令名省略)235条)が成立しないか。 (2) Aに対する占有…

司法試験の勉強:刑法は暗記が7割

何を暗記するのか 答案の基本的な流れ(アウトライン)は、以下のとおりです。 罪名(条文)の特定 構成要件該当性(因果関係含む) 故意・過失 違法性・責任阻却事由 共犯論 罪数 罪名の特定と罪数以外は、基本的に全て「規範→あてはめ」の論証パターン吐き…

刑法事例演習教材01「ボンネット上の酔っぱらい」

受験生時代に作成した、刑法事例演習教材(初版)設問01の回答例。 Aに対する罪責 第1 Aの顔面を殴打した行為について 1 甲は、Aの顔面を手拳で軽く1回殴打しているから、暴行罪(刑法208条、以下条文のみ示す)の罪責を負わないか。 2 構成要件該当性 「暴…

司法試験の勉強:民事訴訟法

民事訴訟法は、ひたすら判例百選の暗記でした。手続法は静的安全が命であり、それは試験でも実務でも同じです。私は、時間のあるうちは、とにかく判例百選を読み込み、簡単なまとめを作って復習していました。出題範囲的にも、民訴で百選の外の論点が出てく…

司法試験の勉強:商法

商法と言っても、純粋な商法問題はほぼ出ないので、実質会社法。会社法は、論点が幅広い上、理論と判例の両方を踏まえつつ、事実の抽出・評価もしっかりする必要があるので、これといった対策ができない科目という印象があります。なので私の場合は、コテコ…

司法試験の勉強:刑事訴訟法

司法試験における刑事訴訟法は、「判例の規範→問題文の事実→当てはめ」の流れが全てと言っても過言ではありません。文中のどんな事実を同評価すべきか、という点についても、元ネタの判例で拾われた事実さえ覚えていれば、簡単に判断できます。そのため、刑…

司法試験の勉強:国際私法

国際私法は、将来的に全く役に立たないので、正直あまり選択科目に選ぶのはおすすめできません。しかし、試験合格のことだけを考えるなら、かなり省力化できる科目ではあるので、リソースが不足気味の受験生には正解とも言えます。覚えるべき判例がほとんど…

司法試験の勉強:憲法

憲法は、最高裁判決があればその規範を示すことが絶対不可欠です。当てはめも規範あってこそ。参考として、受験生時代に私が暗記するためにまとめた規範集を晒しておきます。カギ括弧部分は判例抜き出しです。

司法試験の勉強:刑法

「暗記じゃない、事実と評価と当てはめだ!」とよく言われますが、筆記試験なんてものはどんな試験でも多かれ少なかれ暗記が前提です。特に刑法は、やたらと論点が多く、圧縮して書いていかないと書きたいことが書き切れません。定義や基本論証は暗記して吐…

予備試験ルートの合格率

9月12日に、平成29年司法試験結果が出ました。統計によると、予備試験ルートでの受験生は、合格率が72.5%と抜きん出て高く、これをどう見るかということが問題にされることもあります。しかし、これは若干数字のマジックなところがあります。確かに、予備試…

弁護士になるためのルート

流れ図 弁護士になるまでの過程を、ざっくり図にしてみました。なお、以下の図や説明は全て2017年現在の状況についての話です。 受験資格を得るまで 弁護士(又は裁判官、検察官)になるには、司法試験に合格しなければなりませんが、その司法試験を受験する…

法律家は「正しい日本語」を使う(べき)

日本語は、法律家にとって最も重要な商売道具です。裁判官や検察官は、漢字の使い方や送り仮名の使い方についても、公用文作成要領に従うよう努めています。司法修習の際には、その厳密さに驚きました。弁護士はそこまで厳格ではありませんが、それでもかな…