日々起案

田舎で働く弁護士が、考えたことや気になったことを書いています。

司法修習の準備

合格発表直後

9月12日に2017年司法試験の合格発表が行われました。自分の時を思い出してみると、合格発表後の数日はかなり忙しかったように思います。

  1. 最高裁判所に行って司法修習申請書類を受領
  2. 法務局へ行って登記されていないことの証明書を取得
  3. 市役所へ行って戸籍抄本を取得
  4. 病院で健康診断を受ける
  5. 写真屋で証明写真の撮影
  6. 大学・大学院へ行って成績証明書等を取得

このくらいのことを、合格発表後1週間くらいでやっていました。

その後、合格発表から10日から2週間ほどで成績通知が届き、1か月半くらいで修習地の決定通知とともに大量の白表紙(司法研修所で使うテキスト類)が届きます。

司法修習の申請手続後、修習地が決定するまでの間は、完全に暇です。それまでの生活の整理(参考書類の処分など)や修習生活の準備、人によっては就活を始める人もいるかもしれませんが、「やらなければならないこと」は何一つなくなります。長期旅行など、暇がなければできないことは、この時期にできるだけやっておいた方が良いと思います。1か月以上も一切何も気にせず自由に時間を使えるのは、ここが最後の機会と言っても過言ではありません。

修習地決定後

住居探し

修習地が決定した後は、修習地で生活するための住居を探しました。私の場合、地元から遠い土地だったので、ネットで部屋を探し、自費で現地に行って内見・契約するなどの作業が必要となり、かなり大変でした。

司法修習生は、1月からという半端な時期、1年未満という半端な契約期間になってしまうので、普通のアパートなどを探すのは割と大変です。割高を承知でマンスリーマンションなどを借りる人も結構います。ただ、逆に修習生御用達の物件のようなものがあったりもするようです。

この時、電化製品や家具類をどうするかということも考えなければなりません。実務修習の開始・終了段階で全部持って引っ越すというなら問題ありませんが、荷物の移動を少なくしたいのであれば、レンタルという方法もあります。私は、冷蔵庫・洗濯機・電子レンジなどの大きめの家電は、レンタルで済ませました。

その他の購入品

修習に必要な物は色々ありますが、優先度の高いもので言うと、以下のような物でしょうか。

ノートパソコン
ノートパソコンは、起案のために必須です。加えて、(有料の)セキュリティソフトを入れる必要があります。あれば便利な周辺機器としては、コンパクトなプリンタやスキャナなどがあります。
スーツ、革靴等
とりあえず安物で構いませんが、3着程度はあると良いです。
スマートフォン
今や、集団での連絡手段はLINEです。ガラケーの方は、今のうちにスマートフォンに買い替えましょう。幸い、現在はMVNOによる格安SIMと格安スマホがあるので、費用負担はそこまで大きくありません。

事前課題

修習が始まる前に、事前課題というものが出されます。修習中の成績に影響するわけでもないので、そこまで気にするほどのものではありませんが、真面目にやろうと思うと結構面倒臭いです。

その他

予備校主催の合格祝賀会などでは、合格者同士で事前に顔を合わせたりするようです。同じ修習地の人と仲良くなっておきたい人は、参加しても良いかもしれません。

他にも、やれることは色々とあるでしょう。法律事務所への就職活動なども、この時期から説明会などが始まってくるので、アンテナを張っておくと良いかもしれません。

ただ、あまり気を張る必要もありません。修習は、「やってみれば何とかなる」の連続ですし、就職活動も、氷河期が終わって「何とかなる」感じになってきています。裁判官や検察官を目指している方は成績も気にする必要がありますが、そうでなければ、とにかく1年間の修習を楽しむことだけ考えておけば良いと思います。