日々起案

田舎で働く弁護士が、考えたことや気になったことを書いています。

事務員にこそ丁寧に

弁護士の事務所はほとんどの場合、弁護士以外に、事務作業をしてくれる事務員さんが働いています。日本では、いわゆるパラリーガルと一般事務員とがあまり分離していないので、この事務員さんの能力は事件の処理効率にも大きく影響します。一般事務の部分だけ見ても、事務員さんがいなくなったら途端に仕事が回らなくなる、という事務所が多いと思います。

ところが、悲しいことに、事務員に対して横柄な態度をとる人が結構います。弁護士は事務員に敬意を払いこそすれ、下に見るということはないので、事務員に対する態度が悪い人には、良い印象を持ちません。たとえばそれが相談者なら、「この人は厄介な人なのかな。受任は慎重に考えよう。」と思ってしまうかもしれません。受任後でも、事務員が不満を抱く相手と円滑にやり取りするのは難しいので、事件処理に悪影響が及びかねません。

勝手な区別で態度を変えないというのは、一般社会で当然に求められるマナーでもあります。トラブルの解決を求めて行く法律事務所でそのマナーを破るのは、リスク以外に得るもののない行為です。

法律事務所を利用する方は、事務員さんにこそ丁寧に接しましょう。