日々起案

田舎で働く弁護士が、考えたことや気になったことを書いています。

カタカナ語を避けるのは職業病?

弁護士になってから、文章を書く時にカタカナ語を避けるようになりました。

法律の条文は、カタカナ語は原則として使われません。物の名前にしろ概念の名前にしろ、あらゆる言葉はできる限り日本語で表現されます。そのため、法律文書も基本的にはカタカナ語は使わず、日本語で表現します。カタカナ語を使おうと思ったら、その意味をまず日本語で表現しなければなりません。

そういう状況にあるおかげで、私生活上で文章を書くようなときにも、自然とカタカナ語を使わないようになりました。

これが法曹関係者の職業病なのか、私個人の特殊な癖なのかは、よく分かりません。

リボ払いの恐怖

クレジットカードの支払い形式として、リボルビング払い(リボ払い)というものがあります。

リボ払いは、利用額のうち一定の金額のみを支払っていくというものです。たとえば、毎月10,000円と設定してあれば、前月の利用額合計が100,000円であっても、10,000円しか引き落とされません。引落額が小さくなるので便利そうですが、引落しにかからなかった残額には、年利15パーセントというものすごい利率で利息が付いていきます。

はっきり言って、リボ払いでの買い物は、サラ金で借金しているのと同じなので、絶対に利用すべきではないのですが、不思議なことに、一括で払える収入があるのにリボ払いにして、無意味に負債を拡大している方が時々見受けられます。債務整理なんかだと、リボ払いでクレジットカードを利用し始めたことが多重債務の始まりという方も多く、しかも当時の経済状況からすればリボ払いの必要性が全く無かったりして、なぜこんなことになったのか全く謎、という方もたまにいます。

仮に一時的にお金が足らず、リボで済ませたい事情があったとしても、それはそれで、支出が収入を上回っているわけで、遅かれ早かれ負債が膨らみます。

要は、リボ払いなんて利息は高いし、利用の必要性があってもなくても債務整理に至る要因なので、絶対に使わない方が良い代物です。それが分からず、リボを利用する人がなぜこんなにも多いのか、不思議です。

司法試験の勉強:国際私法

国際私法の選択

国際私法は、将来的に全く役に立たないので、正直あまり選択科目に選ぶのはおすすめできません。しかし、試験合格のことだけを考えるなら、かなり省力化できる科目ではあるので、リソースが不足気味の受験生には正解とも言えます。

覚えるべき判例がほとんどなく、原則として条文解釈からの理屈だけで結論が導けるので、理屈を貫くのが好きな人には向いていると思います。

国際司法の場合、論理的には条文の趣旨が結論を左右しなくても、とりあえず趣旨だけ書いておけば点が入るというところに特徴があります。そこで、国際司法で最も重要な、条文の「趣旨」を以下にまとめました。

各条文の趣旨まとめ

4条(人の行為能力)

  1. 身分・能力は属人法・本国法主
    • 明確性・安定性
    • 国籍国が最もよく判断できる
  2. 取引保護→行為地法
  3. 親族法・相続法によるべき行為はそもそも2項の対象外
    不動産:当事者所在地だけでなく財産所在地も重要

5条(後見開始の審判等)

  • 公益的観点からの制限能力者保護(後見制度)
    →各国の手続と不可分であり外国法によることは困難
    →法廷地法・法廷地管轄

6条(失踪宣告)

  1. 5条と同じ
  2. 例外的事情の拾い上げ
    ex)外国人夫婦の一方が失踪したのち、他方が来日して日本人と結婚する場合

7条(当事者による準拠法の選択)

  • 当事者自治
  • 実質法に関する法域の選択のみ
    • 国際私法の指定は不可
    • 実質法的指定は契約内容に取り込まれる

8条(選択がない場合)

  1. 最密接関係地法:選択(主観)が認められない場合に客観的に探索
  2. 特徴的給付者の常居所地・事業所地で推定
  3. 不動産所在地で推定

9条(当事者による変更)

  • 事後的な当事者自治
  • 但書:第三者保護

10条(法律行為の方式)

  1. 法律行為の成立との整合性重視
    括弧書き:方式について準拠法変更を許すと不測の結果が生じやすい
    →成立時に固定
  2. 行為地法:その地の手続制度に依存するため(「場所は行為を支配する」)
  3. 意思表示の方式は発信地法に適合すれば有効(前項の帰結)
  4. 申込発信地法or承諾発信地法
    • 契約=申込+承諾のセット
  5. 登記すべき権利は成立準拠法のみ
    • 登記制度と目的物所在地との密接関連性

11条(消費者契約の特例)

  1. 消費者保護→当事者の選択があっても消費者は常居所地の強行法規を主張できる
  2. 選択がない場合は消費者の常居所地法による
  3. 10条1・2・4項排除:方式の無効が保護に繋がる→選択的連結の排除
  4. 同上
  5. 同上
  6. 保護の例外:合理的・円滑取引を優先すべき場合
    1. 能動的消費者(消費者に予見可能性あり)
    2. 全部履行(同上)
      但書:勧誘=あえて狙った→事業者に負担させても酷ではない
    3. 常居所の善意・無過失(事業者に負担させるのは酷)
    4. 消費者であることの善意・無過失(同上)

12条(労働契約の特例)

  1. 労働者保護
  2. 労務提供地による推定

13条(物権)

  1. 相続統一主義
    • 動産も不動産も所在地と密接に関連
    • 所在地法が最もよく規律できる
  2. 得喪事由完成時の所在地→復活もありうる

14条(事務管理・不当利得)

  • 正義・公平の制度→原因事実発生地の公益に関わる

15条(明らかにより密接な関係がある地の法)

  • 多様な事案における具体的妥当性の確保

16条(当事者による変更)

  • 不当利得等の当事者利益の側面→当事者主義

17条(不法行為

  • 結果発生地:被害の填補(被害者保護)を重視
  • 但書:加害者の予見可能性保護
    • 迅速性・加害者による選択の防止のため、客観的・一般的な予見可能性を検討する

18条(生産物責任)

  • 引渡地(=市場):転々流通するため被害者と共通性のある地に限定
  • 但書:加害者の予見可能性保護

19条(名誉・信用毀損)

  • 情報の非物理的性質→一義的に結果発生地確定できない
  • 情報の拡散性→予見可能性を害する

20条(明らかにより密接な関係がある地の法)

  • 多様な事案における具体的妥当性の確保

21条(当事者による変更)

  • 当事者利益→予見可能性確保のため当事者自治
    • 「当事者」=被害者・加害者のみ(保険会社は不可)
    • 「後」:弱者保護(事前の合意は20条で考慮可)
    • 但書:第三者保護

22条(公序による制限)

  1. 成否:実務上の予見可能性確保、言論の自由等の保障
  2. 損害額:同上

23条(債権譲渡)

  • 債権者の変更=債権の運命の問題
  • 債務者の予見可能性
  • 第三者との関係で一律化

24条(婚姻の成立・効力)

  1. 配分的適用:両性平等→各人の従前の身分規律法による
  2. 挙行地法
    • 方式は各国の公益・風俗・文化上の必要による
    • 両者に共通→明確化
  3. 選択的連結
    • 成立の易化
    • 但書=日本人条項:戸籍への反映の要請

25条(婚姻の効力)

  • 段階的連結
    • 両性平等
    • 夫婦の類型化=夫婦の連結点はこの順で適切という評価

26条(夫婦財産制)

  1. 25条準用:身分法的側面の重視
  2. 限定的当事者自治:財産法的側面への配慮
  3. 内国取引保護
  4. 登記による対抗

27条(離婚)

  • 25条準用:身分関係の消滅→従前の身分規律法による
  • 但書:日本人条項:戸籍実務上の便宜(登記官には最密接関係国の判断不能)

28条(嫡出親子関係)

  1. 選択的連結
    • 両性平等
    • 子の福祉=嫡出親子関係成立の易化
  2. 親の死亡による選択肢減少の防止

29条(非嫡出親子関係)

  1. 28条との整合性
    • 後段(セーフガード条項):子の利益保護
  2. 選択的連結:認知成立の易化
  3. 親の死亡による選択肢減少の防止

30条(準正)

  1. 選択的連結
    • 父or母の本国法:28条との整合性(認知=嫡出親子関係成立の一態様)
    • 子の本国法:子の福祉
  2. 親の死亡による選択肢減少の防止

31条(養子縁組)

  1. 養親の本国法
    • 養親が主体
    • 養親の国籍に入ることが多い
    • 複数養子を統一的に判断できる
    • 後段(セーフガード条項):子の保護
  2. 離縁・実方関係→養子縁組と整合

32条(親子関係)

  • 子の福祉→子を基準に
    • 本国法
      • 親権等の明確性、外国人家族での不都合回避
      • 適切な場合=親と同一の場合に限る
    • 常居所地法
      • 本国法を優先すべきでない場合はこちらが妥当

33条(その他の親族関係)

  • 実質上空文

34条(親族関係についての法律行為の方式)

  1. 方式=成立要件の一部→成立準拠法に従う
  2. 行為地法:当事者の便宜

35条

  1. 被後見人保護
    • 本国法が最もよく達成できる
    • 常に統一的
  2. 裁判所による保護の実効性→法廷地法

36条(相続)

  • 相続統一主義
    • 長所:処理が楽、統一的
    • 短所:実効性に欠ける、財産所在地の利害関係人に不利

37条(遺言)

  1. 遺言行為自体の成立・効力
  2. 取消行為自体の成立・効力

38条(本国法)

  1. 重国籍の絞り込み
    • 常居所地:明確で一貫性あり 
    • 最密接関係地:絞り込み目的→国籍国の中から探す
    • 但書:内国法優先
      • 実務上の便宜
      • 実際も密接な関係を有する場合が多い
  2. 除外規定
    • 常居所地法は本国法の代替ではない
    • 段階的連結の趣旨
  3. 間接指定主義
    • その国が最もよく判断できる
    • 国際的判決調和
      →その国で統一されたものが「規則」

39条(常居所地法)

  • 「常居所地とは、相当程度長期にわたり居住する地とされるが、最密接関係地の探索という観点から、期間のみならず居住の目的・状況等をも考慮して判断すべきである」
  • 但書=除外規定:段階的連結の趣旨

40条(人的不統一法国)

  1. 間接指定主義
    • その国が最もよく判断できる
    • 国際的判決調和
      →統一的規則
      →人的不統一の場合はありえない?
      →単なる実質法上の人際法にすぎず、本国法は国籍国法とすべきとの批判
  2. 人的不統一の場合は地域の連結で確定しない→25条以下の場合に準用

41条

  • 反致
    • 国際的判決調和
    • 日本法適用拡大
  • 「本国法」:本国法主義と住所地法主義の調整目的
  • 但書=適用除外:段階的連結の趣旨(共通法の厳選)を害さない
    • セーフガード条項も除外する見解:選択的連結の趣旨(子の福祉)
    • 除外しない見解:除外規定を明記している以上それ以外を含めるのは無理

42条(公序)

  • 内国法秩序維持のための例外
    →2要素の相関により内国法の根本理念を害するか検討
    • 適用結果の異常性
    • 内国関連性

43条(適用除外)

  1. 親族関係の扶養義務:扶養義務の準拠法に関する法律
  2. 遺言の方式:遺言の方式の準拠法に関する法律

明文のない法律問題

  • 債権譲渡
    • 譲渡対象債権の準拠法
      • 譲渡対象債権の運命の問題
      • 債務者保護に資する
      • 統一的判断
  • 債権質
    • 譲渡対象債権の準拠法
      • 準物権行為
        →債権は無体物
        →債権準拠法
  • 相殺
    • 受働債権準拠法(有力説)
      • 反対債権による弁済
      • 自働債権の価値の低さ
    • 両債権の準拠法(通説)
      • 両方の運命の問題
  • 債権者代位
    • 被代位債権準拠法
      • 第三債務者保護
      • 専ら被代位債権の運命の問題
    • 法廷地法(判例
      • 債権者代位=手続法の問題
    • 保全債権準拠法+被代位債権準拠法(通説)
      • 両方の運命の問題
  • 詐害行為取消
    • 保全債権準拠法(有力説)
      • 詐害行為者に法選択を許すのは不合理
    • 保全債権準拠法+被代位債権準拠法(通説)
      • 両方の運命の問題
  • 債務引受
    • 引受対象債権の準拠法
      • 債権者保護の要請
  • 法定代位
    • 発生原因事実準拠法
      • 被代位債権との関連性薄い
      • 法定事由→統一的解決が可能
  • 法定担保物権
    • 物の所在地法
      • 物権であることは確実
      • 債権者の類型に依存=被担保債権との関連性薄い

卓上カレンダーを購入

2018年用の卓上カレンダーを買いました。

学生時代は、書き込み欄の大きい壁掛けカレンダーを使っていました。しかし、予定管理を完全に手帳で行うようになってからは、カレンダーは「日付を確認する」というシンプルな目的のためにのみ使うようになりました。そこで必要になってくるのは、邪魔にならず、一覧性・視認性に優れいているという要素です。壁掛けよりは、A5サイズくらいの卓上カレンダーの方がそれらの要素を満たしています。

今回購入したのは、卓上L・グッドルック・メモという商品です。

TD-262 卓上L・グッドルック・メモ(シール付)(2018年版)

TD-262 卓上L・グッドルック・メモ(シール付)(2018年版)

2017年は、100円ショップで売られていた卓上カレンダーを使っていました。それはそれで意外と悪くないのですが、いかんせん台紙部分が貧弱で、ただ置いているだけで段々と折れてきてしまっていたので、もう少しちゃんとしたものを買おうと思いました。

卓上カレンダーにも色々な商品がありますが、私が最低限求める要素は、以下のとおりです。

  • 数字が大きくて見やすい
  • 余白部分に前後の月の小カレンダーがある
  • 曜日表記が漢字
  • 日曜祝日は赤、土曜は青
  • 西暦と和暦が両方書いてある

今回買った商品は、これらを満たした上で、色々と工夫があります。

  • 6週間表記
    • 24日と31日が1マスに併記されるなどがなく見やすい
    • 前月・次月との連続性が把握しやすい
  • 和暦は昭和・大正換算の年数も表記
    • 大正はともかく、昭和換算は仕事柄まだよく使う
  • 透明シール付属
    • 当番日などに貼っておくと分かりやすい

卓上カレンダーなんて高くても1000円前後ですし、1年間使うものなので、下手に100円商品を買うより、こういう気の利いた商品を買う方が得だと思いました。

祝日の意味と由来

次の天皇の即位日(2019年5月1日)が祝日になったら、祝日法国民の祝日に関する法律)の規定で前後の日も休日になる、超大型連休になるということで、ちょっとした話題になっています。

祝日法の規定は確かにそのとおりなわけですが、そもそも即位日って祝日になるものなのか?そういう先例はあるのか?という素朴な疑問が生じたので、日本の祝日についてまとめてみました。

祝日とは

祝日法によれば、以下のとおり(祝日法1条)。

国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。

そして、祝日法3条1項で、

国民の祝日」は、休日とする。

と定めています。お祝いや記念の日は法律で定めて休日にします、というごく常識的な理解です。

各祝日の意味と由来

以下、祝日法2条に定める祝日の意味と、その由来をまとめます。祝日は、2017年現在で16日あります。

元日:1月1日

年のはじめを祝う。

由来も条文の定めそのままです。基本的に世界中どこでも祝う習慣があります。

成人の日:1月の第2月曜日

おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。

ハッピーマンデー*1実施前は、1月15日でした。かつての成人の儀式であった元服が、1月15日(小正月)に行われていたことが由来。

建国記念の日政令で定める日(2月11日)

建国をしのび、国を愛する心を養う。

神武天皇の即位日が由来です。日本書紀で旧暦の1月1日とされており、それを新暦に換算した結果が2月11日です。

明治~戦前は「紀元節」と呼ばれていましたが、GHQにより一度廃止され、その後「建国記念の日」として復活しました。

この日だけ法律で定めず政令で定めているのは、日本神話を基にして「建国記念日」を定めること(紀元節の復活)に猛反対した政治グループがあったからです。結局は紀元節と同じ日になったわけですが、有識者会議を経てから政令で決めるとか、「の」を入れて意味をぼやけさせるなどの妥協を重ねた結果、ようやく制定に至ったようです。

春分の日春分日(3月20~21日頃)

自然をたたえ、生物をいつくしむ。

昼と夜の長さがほぼ同じになる日。春の到来を祝い、祖先に感謝を捧げる日として、古くから農村で祝いの日となっていたようです。

冬を乗り越え春を迎えることは、これから始まる生の喜びと、それをもたらした祖先たちへの感謝の念が感じられるという意味があったようです。

昭和の日:4月29日

激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。

昭和天皇の誕生日です。

昭和の間は「天皇誕生日」、平成からは「みどりの日」として祝日でしたが、2007年からは、「みどりの日」という名称を5月4日に移動し、4月29日は「昭和の日」になりました。

天皇誕生日」自体は、天皇が代替わりするたびに変更されるものですが、4月29日は大型連休を構成するため、祝日としてわざわざ残されました。

憲法記念日:5月3日

日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。

日本の現行憲法が施行された日です。ちなみに、憲法の「公布日」は、11月3日の「文化の日」です。

施行日と公布日のどちらを「憲法記念日」とするかには議論があったそうですが、衆議院で施行日派が多数を占めたため、施行日が「憲法記念日」になったようです。

みどりの日:5月4日

自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。

何の由来もありません。元々、「憲法記念日」と「こどもの日」に挟まれたことで中間日休日となっていた日です。昔は、カレンダー上は「国民の休日」とされていました。

4月29日が「みどりの日」→「昭和の日」となる際に、それまで単なる中間日として休日になっていた5月4日が、「みどりの日」という名称を当てられて純粋な祝日になりました。

こどもの日:5月5日

こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。

端午の節句が由来です。

古くから男の子の健やかな成長を願う人して祝われており、現在でも菖蒲湯やこいのぼり、五月人形などでお祝いする風習が強く残っています。

海の日:7月の第3月曜日

海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。

ハッピーマンデー実施前は、7月20日でした。

元々、7月20日は「海の記念日」という非祝日で、明治天皇が「明治丸」という灯台巡視船で横浜港に到着した日だそうです。

山の日:8月11日

山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。

何の由来もありません。単純に祝日(休日)を増やすという目的で制定が検討され、日航機が御巣鷹山に墜落した8月12日を避けつつのお盆前ということで、8月11日になったようです。

敬老の日:9月の第3月曜日

多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。

ハッピーマンデー実施前は、9月15日でした。

9月15日という日付自体には、特に由来はありません。「こどもの日」と「成人の日」があるなら「老人の日」も作ろう、ということで、9月15日を「としよりの日」とする運動が兵庫県の村から始まり、村→県→全国社会福祉協議会と広がり、ついには「敬老の日」として祝日になったようです。

元々の運動で9月15日を記念日としたのは、農閑期であったり、元正天皇が養老の滝を訪れたのが9月だったからなどの理由があるそうですが、特に特定の日付に意味があるというわけではないようです。

秋分の日:秋分日(9月22~23日頃)

祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。

昼と夜の長さがほぼ同じになる日。秋を迎え、その年の収穫を祝うと同時に、それを祖先の霊に捧げて感謝する日です。

農民にとって、春分の日が始まり、秋分の日は終わりを祝う日ということでしょう。

体育の日:10月の第2月曜日

スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。

ハッピーマンデー実施前は、10月10日でした。

10月10日は、1964年の東京オリンピック開会式の日です。

文化の日:11月3日

自由と平和を愛し、文化をすすめる。

日本の現行憲法が公布された日です。「憲法記念日」という名称が施行日(5月3日)に取られてしまったので、11月3日は「文化の日」として祝日化されました。

ちなみに、11月3日は元々、明治天皇の誕生日として「天長節」「明治節」という祝日でした。ただ、明治節を復活させる意図があったとか、憲法の公布を明治節に合わせたと考えられるような資料はないので、単なる偶然のようです。

勤労感謝の日:11月23日

勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。

神に収穫を祝う神道行事の「新嘗祭」が由来です。

旧暦で「11月の2回目の卯の日」と定められ、本来は毎年変動する日付でしたが、新暦で最初に当てはめた時にそれが11月23日だったので、以後11月23日固定となりました。しかも、旧暦から新暦への当てはめは、換算はせず、単純に旧暦上の月日の数字をそのまま新暦でも使ったので、本来の時期とは大きくズレています。

したがって、11月23日という日付自体には特に由来はないことになります。

天皇誕生日:12月23日(2020年からは2月23日)

天皇の誕生日を祝う。

読んで字のごとくですが、この「天皇」は今上天皇を意味するので、天皇が代替わりすると、祝日の日付も変わります。

2019年4月30に今上天皇が退位される予定なので、12月23日が祝日なのは2018年までとなります(今上天皇の退位に合わせて祝日化する可能性もありますが)。

次の天皇誕生日は2月23日になるので、残念ながら2019年は祝日になる「天皇誕生日」がなく、祝日が1日減ります。

結論

以上、現在ある祝日の由来を見てきました。

お分かりのとおり、「天皇即位の日」が祝日になっているのは、「建国記念の日」だけなので、普通に考えたら、5月1日が祝日になる必然性は全くありません。

大型連休を作るために敢えて祝日化する、ということも考えられなくはありません。しかし、あまり大きい連休はかえって経済活動を阻害する面もあると思うので、個人的には、それはないんじゃないかと思います。

正直、5月1日を祝日化するくらいなら、適当な名称で6月に祝日を作って欲しいところです。

*1:連休が増えるように、一部の祝日を○月の第○月曜日などとした法改正

司法試験の勉強:憲法(論証集)

憲法は、最高裁判決があればその規範を示すことが絶対不可欠です。当てはめも規範あってこそ。

参考として、受験生時代に私が暗記するためにまとめた規範集を晒しておきます。カギ括弧部分は判例抜き出しです。

規範集

制度

「論理的に要請される一定不変の形態が存在するわけではない」ので、広範な立法裁量に委ねられる。よって、制度趣旨及び具体的な区別(侵害)が著しく不合理でない限り、合憲であると解する。

反論:制度適用の結果として生じる区別(侵害)が重大である場合には、侵害される具体的権利にも着目して慎重に審査すべきである。

在監関係と表現の自由よど号ハイジャック記事抹消事件)

「具体的事情のもとにおいて、その閲読を許すことにより監獄内の規律及び秩序の維持上放置することのできない程度の障害が生ずる相当の蓋然性があると認められることが必要であり、かつ、そのばあいにおいても、右の制限の程度は、右の障害発生の防止のために必要かつ合理的な範囲にとどまるべき」である。

政教分離(津地鎮祭事件)

「行為の目的及び効果に鑑み、そのかかわり合いが社会的・文化的諸条件に照らし相当とされる限度を超える」場合には政教分離に反し違憲と解する。

具体的には、「目的が宗教的意義をもち、その効果が宗教に対する援助、助長、促進又は圧迫、干渉等になる」かを検討し、その判断にあたっては、主催者や方式の宗教色の他、行為の場所、目的、宗教的意識、一般人への影響等から客観的に判断する。

→愛媛玉串料事件:目的・効果・関わり合いの3要件化?

わいせつ概念

描写の程度、手法、文書全体に占める比重、文書に表現された思想との関連性、文書の構成・展開、芸術性・思想性による緩和の程度から総合的に判断する

プライバシー

  1. 私生活上の事実であり又はそのように受け取られるおそれがあること
  2. 一般人を基準にして公開を欲しないであろうこと
  3. 一般人に非公知であること

表現の事前抑制

「厳格かつ明確な要件のもとにおいてのみ許容され」る。

「表現内容が真実でなく、又はそれが専ら公益を図る目的のものでないことが明白であって、かつ、被害者が重大にして著しく回復困難な損害を被る虞があるとき」は差止可。

検閲

「行政権が主体となって、思想内容等の表現物を対象とし、その全部又は一部の発表の禁止を目的として、対象とされる一定の表現物につき網羅的一般的に、発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止すること」

集会の制限(泉佐野市民会館事件)

公民館の性質と表現の自由の重要性に鑑み、「人の生命、身体又は財産が侵害され、公共の安全が損なわれる危険」に対し「明らかな差し迫った危険の発生が具体的に予見される」場合に限り不許可が許される。

明確性

「通常の判断能力を有する一般人の理解において、具体的場合に当該行為がその適用を受けるものかどうかの判断を可能ならしめるような基準が読み取れるかどうかによってこれを決定すべきである」

行政手続と35条(成田新法事件)

行政手続は「行政目的に応じて多種多様であるから、行政処分の相手方に事前の告知、弁解、防御の機会を与えるかどうかは、行政処分により制限を受ける権利利益の内容、性質、制限の程度、行政処分により達成しようとする公益の内容、程度、緊急性等を総合衡量して決定されるべき」である。

行政手続と38条(川崎民商事件)

38条1項は「実質上、刑事責任追及のための資料の取得収集に直接結びつく作用を一般的に有する」場合には行政手続にも及ぶ。

立法行為の国賠法上の違法

「立法の内容又は立法不作為が国民に憲法上保障されている権利を違法に侵害するものであることが明白な場合や、国民に憲法上保障されている権利行使の機会を確保するために所要の立法措置をとることが必要不可欠であり、それが明白であるにもかかわらず、国会が正当な理由なく長期にわたってこれを怠る場合などには、例外的に、国会議員の立法行為又は立法不作為は、国家賠償法1条1項」上違法となる。

国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うというごとき、容易に想定しがたいような例外的な場合でない限り、国家賠償法1条1項の」違法とならない。

この要件は「極めて特殊で例外的な場合に限られるべきであることを強調しようとしたに過ぎない」

統治行為論

「高度の政治性を有する国家行為については」一次的には立法行政の判断に従い、終局的には国民の政治的批判に委ねるべきであるから、「一見極めて明白に違憲無効であると認められない限りは、司法審査権の範囲外」である。

衆議院解散については、一見明白に違憲無効かどうかすら判断しない(苫米地事件

議員免責特権

議員は絶対的免責。

発言は議員の広範な裁量に委ねられているから、国に国賠法上の責任が認められるのは、「議員がその職務とはかかわりなく違法又は不当な目的をもって事実を摘示し、あるいは虚偽であることを知りながらあえてその事実を摘示するなど、特別の事情がある」場合に限られる。

公務員の政治活動(堀越事件・世田谷事件)

政治的行為とは、「政治的中立性を損なう恐れが観念的なものにとどまらず現実的に起こり得るとして実質的に認められるものを指す」

内部自治

政党
  • 一般市民法秩序に関しない:審査対象外
  • 一般市民法秩序に関する場合でも、内部規範が公序良俗に反しない限り、その規範又は規範がない場合には条理に従って、適正手続に則ってなされたか否かで判断する。
宗教団体

一般市民法秩序に関する場合でも、内部規範又は確立された慣習がある場合にはこれに従い、規範がない場合には当該宗教団体に固有の特殊性をも考慮して条理に従い、適正手続に則ってなされたか否かで判断する。

司法試験の勉強:刑法(論証集)

「暗記じゃない、事実と評価と当てはめだ!」とよく言われますが、筆記試験なんてものはどんな試験でも多かれ少なかれ暗記が前提です。

特に刑法は、やたらと論点が多く、圧縮して書いていかないと書きたいことが書き切れません。定義や基本論証は暗記して吐き出すのが効率的だし、評価と当てはめに配点が割かれているなら、逆にその前提部分では暗記を吐き出すだけでも良いはずです。

以下、受験生時代に私が自分なりにまとめた定義・論証集です。当てはめで使いやすいように、自分なりにアレンジしたり、時には普段と違う立場も使えるようにするのがポイントですね。

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